早期発見すべき虫歯の兆候と症状

虫歯は、あらゆる年齢の人に起こりうる一般的な問題です。デンプンや砂糖を含むものを摂取すると、口の中にいる細菌がそのデンプンや砂糖を使って酸を作り出します。これらの酸は、歯の硬い被膜であるエナメル質を侵食し始めます。唾液に含まれるカルシウムやリン酸などのミネラル、歯磨き粉や水に含まれるフッ素は、酸による攻撃で失われたミネラルを補い、エナメル質の修復を助けます。しかし、頻繁に酸にさらされていると、歯のエナメル質に影響を及ぼし、ミネラルが失われる量が補われる量を上回ってしまいます。やがて虫歯や穴が開き始めます。

歯と歯の間や咬むときに使う面は、食べかすやプラーク(虫歯の原因となる細菌、酸、食べかすの膜)がこびりつきやすいため、虫歯になりやすいのです。また、詰め物が弱くなったり割れたりした隙間に細菌がたまり、詰め物の縁が虫歯になることもあります。これは、成長期にフッ素の恩恵を受けなかった高齢者では特に顕著です。

虫歯の兆候に気づき、歯科治療を受けるには?虫歯が歯の内側にまで広がるまで症状が出ないこともあります。しかし、歯にシミや穴ができたり、甘いもの、冷たいもの、酸っぱいものに敏感になったり、口臭、口の中の不快な味、歯の痛みなどの症状が見られる場合もあります。ここでは、虫歯の5つの兆候と症状について説明します。

穴と汚れ

虫歯が進行し始めると、歯のエナメル質からミネラルが失われた部分に白い斑点ができることがあります。これは虫歯の初期症状で、エナメル質はこの時点では唾液やフッ素のミネラルを使って自己修復することができます。さらにミネラルが失われ、エナメル質が破壊されると、罹患した歯に茶色、灰色、または黒い斑点が見られるようになります。

歯の知覚過敏

虫歯がエナメル質の下の象牙質という層に達すると、患部の歯が知覚過敏になることがあります。これは特に甘いもの、酸っぱいもの、熱いものを食べた時に起こります。象牙質の虫歯は深刻なので、遅滞なく治療を受ける必要があります。

口臭

虫歯の原因となる細菌は、口の中に詰まった食べかすを分解する際に不快な臭いを放ちます。しかし、自分ではこの臭いに気づかないこともありますし、他の人が口臭があると言うのをためらうこともあります。そんな時、簡単な検査が役に立ちます。

口臭を調べるには、舌の裏を使って手首を舐め、唾液が乾くまで待ちます。手首に不快な臭いがしたら、あなたの口臭もおそらく臭う。

口臭があるからといって、必ずしも虫歯があるとは限らないことを覚えておいてください。暴飲暴食や糖尿病、喉や肺、鼻の感染症などの病気も口臭の原因になります。

不快な味

虫歯があると、口の中に不快な味がすることがあります。この不快な味は、やはり細菌と、細菌が食べ物を分解する際に放出する副産物のせいです。

歯の痛み

虫歯や歯槽膿漏になると、患部やその周辺、あるいは顎に痛みを感じることがあります。しかし、これは虫歯がどこまで広がっているかによって異なります。

第1段階:歯は硬いエナメル質で覆われており、神経や血管は通っていません。ですから、虫歯の初期段階では、痛みは虫歯の症状ではありません。

第2段階:虫歯が象牙質まで広がると、知覚過敏や痛みを感じることがあります。最初は冷たいもの、熱いもの、甘いものを食べた時だけかもしれません。しかし、虫歯が歯の最内層(中心部にあり、神経や血管を含む軟組織で構成されている歯髄)にまで広がると、痛みはより持続するようになります。この段階では、歯が冷たいもの、熱いもの、甘いものに触れていなくても痛みが生じることがあります。

第3段階:歯髄が損傷して死んでしまうと、一時的に痛みがなくなることがあります。その後、歯の根元が炎症を起こしたり感染したりするため、噛んだり、舌や指で歯を押したりすると痛みを感じることがあります。感染症は最終的に、噛むと悪化する絶え間ない痛みにつながります。

虫歯による歯痛について知っておくべきこと

痛みは常に続くこともあれば、行ったり来たりすることもあります。

特に冷たいものや熱いものを食べると痛みが悪化することがあります。また、夜横になると痛みが強くなることもあります。

激しい痛みを経験することもあれば、軽い痛みを経験することもあります。

痛みがどこから来ているのかを正確に判断するのが難しい場合もあります。例えば、下の臼歯に虫歯があると、耳が痛むように感じることがあります。また、上の歯に虫歯があると、鼻の穴の近くにある副鼻腔から痛みが来ているように感じることがあります。罹患した歯に近い顎の部分が痛むこともあります。

歯痛が2~3日以上続く場合は、できるだけ早く治療を受けることをお勧めします。治療が遅れると症状が悪化し、ズキズキとした痛みが続くことになります。